ザックリ言うと
枝20~25cmの長さに切って、
土にブスッと突き刺して
終了
後は水やりガンバ
です。
それだと流石に説明としてアレなのでもう少し詳しく書いていきます。
1.挿し木する時期
地域にもよりますが、3月下旬ごろが良いです。
この時期の挿し木の注意ポイントは
挿し木して新芽(新しい葉っぱになる所)が大きくなって、
葉っぱが出てくるのですが、この時に霜に当たると
せっかく出てきた葉っぱがやられてそのまま枯れてしまうことがあるので
屋根があるところや、出来れば室内に取り込むなどして霜が当たらないようにする事です
イチジクは基本的に温かい地域で育つ植物なのであんまり寒さに強くないのです
木が小さいうちは特にその傾向が強くてちょっと過保護めにしてやる方が良いです
2.用意するもの
・DAISOのココピート
超圧縮園芸土とか書かれていて150円(税別)くらいで売られているものです
コレがイチジクの枝を挿す最初の土になります。
水を吸うと8倍くらいに膨らみますので、最初は1つあれば良いのではないかと思います
キッチリ水を吸わせてから使うのがキモですので、10リットル以上入るバケツにでも
一晩つけてしっかり膨らませてから使いましょう
水を吸わせる容器はキレイに洗っておきましょう。
挿し木は雑菌が繁殖すると成功率が一気に下がりますので、割とここ大事です。
下記の鉢3つ分くらいの量が有ります
・15cmロングスリットポット
他の鉢でも良いのですが、わっちはこいつが使いやすいと思います
結構良い商品ですので、ホームセンター何かでも取り扱っているところは多いです
お値段は大体100円ちょいで200円まではしないと思います
こんな奴です。 スリットポットなら別に丸型のヤツでも問題有りません。他の普通の鉢でも別に良いのですが、スリットポットを使うと良い感じに根が張りやすいです。
・イチジクの枝
コレが無い事には始まりません。
近くにイチジクを育てている人がいたら剪定(枝を切ること)した際に貰うとタダです
枝を貰えそうな人が周りにいなければメルカリとかでも売ってたりします
ちょろっと調べたら10本セットとかで700~800円(送料込み)くらいで売ってますね
品種は「桝井ドーフィン」が良いと思います
日本で売っているイチジクの実はだいたいコレです。あとは「蓬莱柿」なんかですかね。
栽培量が多いと枝も安く手に入りやすいし、桝井ドーフィンは完熟すれば十分美味しくて
比較的育てやすい良い品種です。最初はこれで十分楽しめます。
太さは2cmくらいあると良いですね。
細くても出るには出ますが、ある程度太い方が色々都合が良いのです。
長さは25cm程度あると色々調整しやすいです。
まぁ、これらはあくまで理想です。普通にメルカリでイチジクの挿し穂を検索したら
出てくるやつで桝井ドーフィンなら大体大丈夫でしょう
あんまりに早く枝を入手した場合は新聞紙なりを濡らして軽く絞ったものに枝を包んで
ジップロック等チャック付きの袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れておけば
ある程度は持ちます。
3.やり方
暖かい日もあるにはあるが、春と呼ぶにはちと早い、そんな時期に挿し木を始めます
用意した枝の調整から始めます
まず枝を確認して下さい。
イチジクは葉っぱの付け根の所(枝を見ると丸くクレーター状に白っぽくなっている所)の
上に来年に枝を出すための新芽(ポチッと膨らんでる所)が有ります。
この葉っぱの付け根あたりにぐるっと一周線のようなものがあります
コレが「節(ふし)」です。何気に重要ですので憶えておいて下さい。
そして枝の上下を見分けます。
葉っぱの付け根と新芽の2つを見て新芽のある方が上、葉っぱの付け根がある方が下です。
あとは枝に節がいくつあるか見て下さい。
1本の挿し木には、節が最低でも2節、出来れば3節、
それより多いとちょっと後々面倒かもしれませんが、
まぁ、最低2節以上あること。コレさえ守れていればあとはどうにかなります。合格です。
そうしたら、合格の枝を挿し木するのに都合の良いように切ります
剪定ばさみがあると楽ですが、無ければ包丁でもカッターでも怪我さえしなければOKです
刃物はキレイに洗ったものを使うのがオススメです。
まず切る場所は一番上の節の2cm上を節に対して水平に切ります。
切り口は滑らかで切断面はなるべく小さくなる方が良いです。
次に一番下の節の1cm下を節に対して水平に切ります。
出来る人は一部節をまたぐように斜めに切ってやると
切断面の表面積が増えて水を吸い上げやすくなるのでオススメです。
そうやって長さ20cm前後、節の数が2節以上の挿し木用の挿し穂が出来れば
コップに水道水(浄水する必要はありません)を入れて
下の方を水に浸けて2時間以上1晩以内ていど枝に水を吸わせてやります
その間に水を吸わせて膨らませたココピートをギュッと握って水を絞って
軽くほぐしながら鉢につめていきます。鉢の穴からポロポロとこぼれるでしょうが
ある程度つめていけば落ち着きますので少し押さえたりしながら調整してやって下さい
そうして鉢の上の方の段差の辺りまで土を詰めたら
真ん中に中指か割り箸とかでも良いですから7~8cm程度の深さの穴を垂直に空けて
その中に水を吸わせていた枝を挿します
そのあとは土を枝に密着させ落ち着かせる為にシャワーもしくはジョウロで
上の土は軽く動くけど、鉢の穴から土がドバーッと出ていかない程度に
優しくゆっくり水を上げて下さい。それで土の表面がなだらかになったら
おめでとうございます。レベル1の挿し木完了です。
その後の管理と失敗した時のおすすめする考え方
置き場所は日が一日中照りつけるような所に置くのはお勧めできません
出来れば午前中は日が当たるけど午後からは日が当たらない建物の東側なんかに置くか
木陰のような優しい日が当たるような所に置くのが望ましいです
挿し木は根が出るまでは乾燥させるのが失敗する原因で一番多いように思います。
土が乾かないように注意しながら常に土が湿っているようにしてあげるのが大切です
毎日土をびちょびちょにする必要は有りませんが乾かないように気をつけて
水やりを続けると、そのうち新芽が大きくなって葉っぱが開くようになってきます
気をつけたいのはこの時は恐らく根はまだ出ていないと言うことです
イチジクの場合は根が出るよりも芽が大きくなり出すほうが早いのです
ですから、葉っぱがでてきてもまだ、日に当ててやろうと日の強い所に出してはいけません
日にしっかり当てるのはもう少しして鉢の底や土の表面なりに
根が出ているのを確認してからで構いません。
そして、根が出る前に肥料をやる必要は有りません。
と、言うより根が出ていることを確認したら今度は肥料をやるより前に
栽培用の土と鉢に植え替えたほうが良いと思います。
植え替えについてはまた機会がありましたら書いていこうと思います。
こんなやり方でも、まぁ、3つに1つは上手くいくと思われます
わっちはこの程度のやり方でも7割ぐらいは出来てます。
でも、ここは狡兎三窟とも言いますし、3つくらい挿して
1つ成功で良いんじゃないかと思います
全部失敗したなら全部失敗したで、なんで上手く行かなかったのか?
と考えるようになれれば、十分使った費用に見合う学びが得られるでしょうし
兎に角気楽にチャレンジしてほしいです。
なんなら適当に買ってきた土をプランターに詰めて
メルカリで挿し木10本セットみたいなのを買ったらそのままそれを
挿していって、水やりを乾かない程度にやる
こんなのでも枝の上下を間違えなければそれなりに出るかもしれません。
最初の一歩はなるべく簡単に費用をかけずやる。
やっているうちに段々いろいろ考え出す。試しだす。それが楽しいと思うのです。
楽しいと思えることが1つでも増えるといいですね。
見にくい駄文失礼致しました。